相対取引による自己株式取得の実態

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タイトル別名
  • ソウタイ トリヒキ ニ ヨル ジコ カブシキ シュトク ノ ジッタイ
  • Privately Negotiated Stock Repurchases in Japan

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抄録

本稿では,わが国における相対取引による自己株式取得の実態について調査している。本稿による調査から,相対取引による自己株式取得は実施要件が非常に厳しく,2004-2015年の期間でわずか26個しか存在せず,その6割は新興企業であるということがわかった。また,一般的な相対取引の実態は,(ⅰ)売主は取得企業の筆頭あるいは次席株主で,約20%の持分の半分程を売却している,(ⅱ)売主が保有株式の売却を企業に打診し,大量の株式が市場に放出されることを嫌う企業が,相対取引によって当該株式を取得するという売主主導の取引である,(ⅲ)2/3の取引が時価を平均20%下回るディスカウント価格での取引である,(ⅳ)相対取引の公表に対して市場は反応しない,というものであった。

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