抄録
本稿は現在のEmotion-Focused Therapyの源流にあたるRice(1974)の“The Evocative Function of The Therapist”という論文を要訳し、Person-Centered Therapy におけるreflection of feelings の中にある、体験喚起(evocative)reflection の機能について考察したものである。彼女は従来のreflection がクライエントに安全感を提供するものとした上で、クライエントの複雑な出来事の連続および全体である‘反応(reaction)’に注目し、体験喚起的reflection はクライエントの凍結された体験を開く新しいツールであると強調した。そして、Person-Centered Therapy の理論に基づきながら、セラピーの標的をクライエントの不適切な‘認知スキーマ’として捉え、変化のメカニズを‘情報処理モデル’を用いて詳述した。更に、体験喚起的reflection の具体的かつ実践的な方法を提示した。
収録刊行物
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- 関西大学心理臨床センター紀要
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関西大学心理臨床センター紀要 6 49-58, 2015-03-15
関西大学臨床心理専門職大学院 心理臨床センター
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050001202913995648
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- NII論文ID
- 120005688286
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- HANDLE
- 10112/8986
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles