J・カーター(Jimmy Carter)政権における対日自動車輸入規制問題 : 連邦議会公聴会(1980年3月18日)における証言を中心に

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  • Jimmy Carter Administration and the Import Restriction on the Japanese Car: Focus on the Congressional Testimony, March 18, 1980

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抄録

1980年に急増した日本からの自動車輸出は、アメリカ自動車メーカーを苦境に追い込んだ。こうした状況に対して連邦議会は、公聴会において、カーター政権が日本からの自動車輸入問題にいかに対応するのかについて説明することを求めた。この問題に対して、カーター政権内には2つの見解が存在した。一つはインフレ対策とエネルギー節約という経済政策上の目標との関係、輸出自主規制を日本に対して求める法的権限の不在を理由として、対日輸入規制を行うべきではないという立場である。もう一つは、現時点において対日輸入規制を実施する必要はないが、今後、日本からの輸入が急増する可能性に留意し、将来において輸入規制を実施する可能性については否定しない立場を取るべきである、という見解である。カーターは、前者の見解を採用し、その線に沿う形で、公聴会にてカーター政権の見解が表明された。しかし1980年5月以降、さらに増大した日本からの自動車輸出に直面したカーター政権は、対応の再検討を迫られることになった。

本稿はJSPS科研費15K03592の助成を受けた研究成果の一部である。

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