体験的療法はクライエント中心療法からの新たな発展か:Lietaer(1998)の紹介と考察

抄録

本稿はパーソン・センタード・セラピーの学派において長く議論されてきたテーマ、すなわちフォーカシングやEmotion-Focused Therapyはクライエント中心療法と言えるのかどうか、という点に関するLietaer(1998)の考えを紹介するものである。非指示性をシンボルマークにして生まれてきたクライエント中心療法なので、指示を行う体験的療法はクライエント/パーソン中心療法とは言えないという批判に対し、Lietaer は“非指示など出来るものではない、むしろ、どう指示を行うか、という点でクライエント中心性が問われる”という論を展開している。考察では、このテーマはセラピーとは何か、 何のためなのか、という点にまで行き着くものである、と論じた。

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