The Hand of Ethelberta に潜む悲劇性

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タイトル別名
  • The Hand of Ethelberta ニ ヒソム ヒゲキセイ
  • The Tragic Elements in The Hand of Ethelberta

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抄録

The Hand of Ethelberta: A Comedy in Chapters は、Hardy の牧歌的作風から風習喜劇への挑戦であった。しかし、労働者階級出身のEthelberta の上流階級との結婚“mésalliance"は、上流社会の欺瞞、労働者階級の傷つけられた誇り、家族関係の変化、主人公の生き方の虚構性、そして生からの乖離などの諸問題を浮き彫りにする。これらは、喜劇とは逆のベクトルとして作用し、本作品に悲劇的色調を与えている。上流階級を諷刺する風習喜劇の形式を採ってはいるが、悲劇性という意味では後に続くHardy の代表的悲劇小説群に繋がる作品と言える。

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