北部ボルネオの近代化とキリスト教諸教派の活動

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  • ホクブ ボルネオ ノ キンダイカ ト キリストキョウ ショ キョウハ ノ カツドウ

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キリスト教諸教派の布教活動は植民地時代以降のボルネオ社会に大きな影響を与えてきた。現代ボルネオ社会を語る時、キリスト教会がおよぼすさまざまな影響を考慮に入れないわけには行かない。本稿はインドネシア領とマレーシア領、ブルネイ王国に分割されたボルネオ島の地域格差やキリスト教布教活動の相違を念頭に、主として北ボルネオ(東マレーシア)でのキリスト教布教活動の実情とそれが北ボルネオの近代化におよぼす影響を記述する中で、山地民ダヤクのキリスト教への改宗過程を考察しようとするものである。人類学の諸研究では外来宗教としてのキリスト教が、現地文化に断絶的影響を与え、生活様式と価値意識に変革をもたらしたという側面に注目することが多いが、北ボルネオ社会へのキリスト教の浸透は、植民地時代以降徐々に進行する近代化と切り離せないものであり、改宗を受け入れた人々にとっては日常生活の中で進行しつつある変化でもある。本稿はこうした北ボルネオ社会のキリスト教布教と受容過程を多面的に考察しようとする試みである。

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