造影超音波検査が診断に有用と考えられた肝血管筋脂肪腫の1 例

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抄録

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症例は38 歳女性.腹部超音波検査にて肝腫瘤を指摘され来院.肝炎ウイルスマーカー、腫瘍マーカー はいずれも正常.腹部単純CTでは,肝S6,S7,S8にそれぞれ30mm未満のlow density mass を認め た.sonazoidⓇ造影超音波検査にてS6の腫瘤は長径27 mm大,Vascular Image ,Early phase にて早 期濃染,Late phase にて濃染持続,Kupper Image にて欠損像を認めた.その他の腫瘤は血管腫であっ た.S6腫瘤に対する経皮的肝生検にて淡明細胞型肝細胞癌の疑いがあり手術施行.病理組織検査にて, 辺縁部では上皮細胞様,中心部で紡錘細胞パターンが混在する腫瘍で,免疫染色でHMB-45陽性、Melan- A 陽性であり肝血管筋脂肪腫と診断した.造影超音波検査では血管筋脂肪腫に特徴的な流出静脈の 早期描出が得られており,診断に有用と考えられた.

収録刊行物

  • 三重医学

    三重医学 58 (1), 5-9, 2015-03-25

    三重大学医学部

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