キンギョおよびフナのいわゆる'あなあき病'と'エピスティリス着生ゴイ'について

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1971年の春より夏にかけて, 各地の養殖キンギョ及び東京都下の釣堀や公園の池のフナに, 体表に潰瘍が生じて斃死する病気が流行した。それと相前後して, 新潟県をはじめ各地のニシキゴイやキンギョにツリガネムシの一種 Epistylis longicorpora が異常に体表に着生する病気が流行し, 少なからぬ被害が出た。 後者は, ユビスティリスのコロニーが特徴的に認められる点で他と容易に区別されたが, 前者は, 1971年に流行し, 1972 の春まで継続したカビ病に一見類似するため, 診断や治療の面で混乱があったようである。 我々は, 本年発生した二種の病気を調査する機会を得, 主として組織病理学的な検討を行った。その結果, 本年に流行した, いわゆるキンギョ及びフナの'あなあき病'及び'エピスティリス着生ゴイ'にChon-drococcus が重要な役割を演じていることが分った。

Journal

  • 魚病研究

    魚病研究 7 (2), 115-124, 1973-03-01

    日本魚病学会

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