16 世紀のノガイ=オルダ(2) : カラサイ、カジとアディルに焦点をあてて

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  • The Nogay Horde in the 16th Century

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15-17世紀、キプチャク草原の遊牧政権ノガイ=オルダの歴史は、中央ユーラシアのテュルク系諸民族のあいだに英雄叙事詩などの口頭伝承で伝えられてきた。ノガイ=オルダの代々の有力者について伝える一連の伝承は「ノガイ大系」としてまとめられる。16世紀後半のノガイの有力者であるカラサイやカジについて歌った叙事詩もまた、「ノガイ大系」に整理される。彼らを描いた英雄叙事詩は、ノガイ=オルダが大ノガイと小ノガイとに分裂する過程やその後のノガイの状況を歌っている。本稿では、ノガイの有力者オラクとママイの時代を取り上げた先稿に引き続き、16世紀のノガイ=オルダ、とくに小ノガイについて、オラクの息子カラサイとカジに注目して論じる。またクリミア=ハン国の王子アディルを主人公とする叙事詩も取り上げながら、クリミア=ハン国、オスマン帝国、ロシア、サファヴィー朝(ペルシア)など周辺諸国とノガイとの関係についても論じる。

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