中国における胎教の思想

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タイトル別名
  • チュウゴク ニ オケル タイキョウ ノ シソウ
  • ''Fetal Education'' in China

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抄録

本稿は、中国における胎教の思想の変遷を考察するものである。胎教は前漢初期の儒家によって唱えられたものであるが、母親に正しさを求めてそれを媒介として胎児に影響を与えようというものである。これは秦代から前漢初期に書かれたと思われる『胎産書』という医学書の影響が考えられる。そこには妊婦の行為によって男女の生みわけができることが説かれ、儒家はこの説を知って胎教を考え出した可能性がある。以後、医学の方法と儒教の胎教は隋唐時代の医学書で統一される。また明代には胎教を気と五行説で理論化しようとする動きもあった。こうした胎教に対する考え方がどのように変化したかを概観した。

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