言語性幻聴の日内変動と時間治療学的アプローチ

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  • ゲンゴセイ ゲンチョウ ノ ニチナイ ヘンドウ ト ジカン チリョウガクテキ アプローチ
  • Clinical Study on Diurnal Variation of Hallcinations and Chronotherapy in Schizophrenics

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抄録

分裂病の一級症状(Schneider, K.)である言語性幻聴(会話調の幻聴)の日内変動について臨床研究を行った.その結果,男子分裂病患者75名中,明らかに言語性幻聴が6ヵ月以上続いて存在する12名の患者において,言語性幻聴は朝方は少なく,昼から夕方,さらに夜にかけて多くなるという日内変動が存在した.また同一個人においては言語性幻聴の日内変動が比較的固定されていた.次に,明らかに言語性幻聴が朝方に少ないかあるいは,夕方から夜にかけて出現頻度が高かった8名の分裂病患者に同意を得たのち,日内変動に応じた薬物治療により,症状の改善がみられるかどうか時間治療学的アプローチを試みた.その結果,6名の患者において言語性幻聴(Hallucinatory Behavior)の改善を認めた,また,BPRSの評価項目のうち,Anxietyについても改善を認めた.

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