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Abstract
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紀要論文
日常の会話の中で発話の重なりは、しばしば生じている現象であるにもかかわらず詳しく分析がなされていない。小論では、重なりについて、妨害、中断、話者交替のタイミングの失敗といった否定的な面だけでなく、協力的な側面を明らかにしたいと考え、複数の友人同士の実際の会話6組から、重なりの頻度、種類、機能について、調査・分析を試みた。その結果、友人同士の会話では、(1)平均3.7発話に1回の頻度で重なりが生じていること(2)要因から「自己選択」「割り込み」「見なし」「継続」の4つに分類し調べたところ、重なりの半数は先行発話の途中で重なる「割り込み」であること(3)重なり全体の少なくとも40%以上は、先行発話への同意、共感、関心などを積極的に示し会話を促進させ、話者同士の連帯感を強める協力的な性格を持つこと、が明らかになった。
Journal
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- 言語文化と日本語教育
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言語文化と日本語教育 8 1-13, 1994-12-10
お茶の水女子大学日本言語文化学研究会
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1050001202951991808
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- NII Article ID
- 120002836027
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- NII Book ID
- AN10426480
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- ISSN
- 09174206
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- HANDLE
- 10083/50139
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- Text Lang
- ja
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- Article Type
- departmental bulletin paper
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- Data Source
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- IRDB
- CiNii Articles