精神保健福祉現場実習における学生の心理的変化に関する研究 : 実習前・中・後での測定結果の比較から

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タイトル別名
  • セイシン ホケン フクシ ゲンバ ジッシュウ ニ オケル ガクセイ ノ シンリテキ ヘンカ ニ カンスル ケンキュウ ジッシュウマエ チュウ ゴ デノ ソクテイ ケッカ ノ ヒカク カラ
  • The mental changes of student's on psychiatric social worker training.

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抄録

本研究では,精神保健福祉現場実習での時間的な経過に伴う学生の心理的変化について,日本語版POMSと日本語版STAIの両尺度を用いて検証することが目的であった.調査の結果,(1)実習生の状態不安については,実習前と実習中で高値となっており,実習後に急激に減退すること,(2)実習生の気分状態については,「緊張-不安」,「怒り-敵意」,「活気」,「疲労],「混乱」の5つの下位尺度で有意な変化がみられ,特に「緊張-不安」と「怒り-敵意」では,実習が経過するにしたがって有意な低下がみられること,(3)実習中のSTAI状態不安を3群に分けて(高位群・中位群・低位群),日本語版POMSの下位尺度との関連をみたところ,「抑うつ-落ち込み」,「活力」,「混乱]の3つの下位尺度で有意な関連がみられ,いずれも高位群で否定的な感情が高値になること,が示された.以上の結果をもとに,実習場面での学生の心理的変化に注目した情緒的支援の重要性ならびに,具体的な支援の在り方について考察したことを記した.

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