<特集>中国におけるお茶文化の展開とその日本への初期伝来

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タイトル別名
  • <Material Reviews>The Development of Chinese Tea Culture and its Early Spreading in Medieval Japan
  • 中国におけるお茶文化の展開とその日本への初期伝来
  • チュウゴク ニ オケル オチャ ブンカ ノ テンカイ ト ソノ ニホン エ ノ ショキ デンライ

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抄録

秦の時代までは、茶というものはすでに中国の南西地方で食され、また飲用されていた。漢 の時代以後は次第に四川あたりから長江の中流や下流流域に広がり、薬用価値のある食べもの あるいは飲みものとみなされ、惰や唐の時代(約紀元6世紀前後)から、お茶を飲む文化が次 第に全国に広がり、お茶は最も重要な非アルコール飲料としての地位が中国で正式に確立した。 中国から日本に伝来した初期のお茶文化は、凡そ平安時代前期(9世紀前後)の頃に、半世紀 にわたって滅んでしまい、一般社会に定着できなかった。その理由としては、遣唐使廃止によっ て中国大陸とのつながりが薄くなったこと、初期に伝来したお茶の文化の広がる範囲が極めて 狭かったこと、日本人がそれを能動的、創造的に改造する努力が十分でなかったこと、唐代の 餅茶の製茶工程の繁雑さなどが挙げられる。

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