枝打跡の追跡調査団 (III) : 枝打後2 - 4年の枝打跡の変化と節解析

書誌事項

タイトル別名
  • Observation for Branch Stub after Pruning (III) : Changes of branch stub from 2 to 4 Years after pruning and knot analysis
  • 枝打跡の追跡調査-3-枝打後2~4年の枝打跡の変化と節解析
  • エダウチアト ノ ツイセキ チョウサ 3 エダウチゴ 2 4ネン ノ エダウチ

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抄録

枝打器具の違いによる枝打跡の巻き込みの速さ (年数) と状態を明らかにする目的で, 芦生演習林内に設定された固定プロット内の枝打供試木について, 既報に引き続き, 枝打後2年経過した時点からさらに2年間調査を行った。さらに, 枝打後4年経過した時点で供試木12本のうち5本を伐倒し, 材幹を縦割りして節解析を行い, 材の変色原因等について検討した。調査の結果, 次のようなことが明らかとなった。1) 枝打後4年経過した時点での枝打跡の巻き込み完了数の比率は, 鎌が最高で, 88. 9%ついで鉈の81. 0%, 鋸が最も低く71. 4%となった。なお, 鎌は終始他の器具より巻む込みは早かったが, 鉈と鋸では枝打後3年経過した時点で逆転した。2) 節解析の結果から, 枝打による材の変色等の発生原因を他の研究者の報告も合わせ検討したところ, 年輪割れ, 枝隆部の切除, 樹皮の剥離がその原因として上げられた。3) また, 鉈での枝打の場合に, 他の器具に較べて入皮の発生がやや多くなるようであった。

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