テーダマツ幼-壮齢林のリターフオールについて
書誌事項
- タイトル別名
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- Litter Fall and its Annual and Monthly Fluctuations in Young : Thrift Loblolly Pine, Pinus taeda L., Stands over Seventeen Years
- テーダマツ幼-壮齢林のリターフォールについて
- テーダマツ ヨウ ソウレイリン ノ リターフォール ニ ツイテ
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説明
京都大学農学部附属演習林白浜試験地で, 植栽密度を3段階に変えて育てられているテーダマツ林 (P. taeda L.) のリターフォールを, 1968年5月から1981年4月 (林齢8年から20年) の13年間 (低密度 (A林分), 中密度 (B林分)) および1985年5月までの17年間 (高密度 (C林分)) にわたって調査した結果, 以下のことが明らかになった。テーダマツ林の年落葉量は, 3. 00-6. 47ton/ha・yr (A林分), 3, 23-7. 13ton/ha・yr (B林分), 3. 76-7. 95ton/ha・yr (C林分) で, うっ閉初期と思われる調査初期の落葉量がとくに多かった。落葉量は次第に減少し, 各林分とも, 1977年に最小となり, 以後, 再び増加の傾向を示している。落技量は, 217. 1-1, 239. 0kg/ha・yr (A林分), 292. 3-1, 838. 0kg/ha・yr (B林分), 367. 5-1, 404. 0kg/ha・yr (C林分) で, 林分の生育とともに増加している。とくに, 台風の通過で多量の落枝がみられた。雄花, 雌花, 球果, 種子の生殖器官は, 1973年まではみられなく, 以後, 次第に増加しているが, 多いC林分でも20kg/ha・yr前後で, 調査したテーダマツ林の結実は多くない。食葉性昆虫類の虫糞は, 27. 0-69. 0kg/ha・yr (A林分), 22. 7-64. 4kg/ha・yr (B林分), 24. 2-59. 5kg/ha・yr (C林分) で, 各林分とも似たような虫糞量を示し, 大きな年変動はみられない。隔年に発生するスジコガネの糞が年間量の50%に達した年もあった。昆虫類の死体は, 3林分とも大きな違いはなく, 0. 4-2. 6kg/ha・yrで非常にすくなかった。総リターフオールは, A林分は3. 90-6. 83ton/ha・yr (5. 28±0. 77ton/ha・yr), B林分は4. 44-7. 69ton/ha・yr (5. 82±1. 00ton/ha・yr), C林分は4. 53-8. 48ton/ha・yr (6. 44±0. 98ton/ha・yr) 高密度林分ほど総リターフオールは多かった。虫糞量から推定された食葉性昆虫類による被食量の49. 9-239. 7kg/ha・yrは, 落葉量の1-8%に相当し, 調査例の多くは3%以下で, 昆虫類の食害量は無視し得る量であった。
収録刊行物
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- 京都大学農学部演習林報告
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京都大学農学部演習林報告 66 1-15, 1994-11-30
京都大学農学部附属演習林
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050001335799685376
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- NII論文ID
- 120005516249
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- NII書誌ID
- AN00061068
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- ISSN
- 0368511X
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- HANDLE
- 2433/192072
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- NDL書誌ID
- 3603657
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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