R.W. バイビーの5E指導モデルに関する検討 -- R. カープラスの学習サイクルとの比較を通して--

HANDLE Web Site オープンアクセス
  • 大貫, 守
    日本学術振興会特別研究員・教育方法学講座博士後期課程3回生

書誌事項

タイトル別名
  • Examination of R. W. Bybee's 5E Instructional Model: Comparison with R. Karplus' Learning Cycle model
  • R. W. バイビー ノ 5E シドウ モデル ニ カンスル ケントウ : R. カープラス ノ ガクシュウ サイクル ト ノ ヒカク オ トオシテ

この論文をさがす

抄録

本稿では、科学教育研究者であるバイビーの開発した5E指導モデルについて、その理論の背景にあるカープラスの学習サイクルと比較することで、その意義について検討を行った。カープラスの学習サイクルは「探索--発明--発見」の3つの局面から、5E指導モデルは「関与--探索--説明--精緻化--評価」の5つの局面から、それぞれ構成される学習活動の設計理論である。これらの内実を検討した結果、5E指導モデルは次の2点に意義があることが明らかになった。(1)学習サイクルに内包されていた児童の関与や評価といった要素を、従来のように他の局面に含みこむのではなく、1つの局面として取り出すことで、概念理解に向けて必要な要素を一層明確にしていた。(2)協同学習の要素を探索や精緻化の局面に接合し、評価の局面を位置づけることで、学習サイクルを現実の科学的探究のプロセスと重ね合わせ、概念を深く学ぶだけでなく、科学的探究の方策や科学の本質を学ぶ単元設計の在り方を明らかにしていた。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ