20世紀前半における再販売価格維持行為の理論的展開 - 古典的再販理論の再構築を目指して -

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タイトル別名
  • 20セイキ ゼンハン ニオケル サイハンバイ カカク イジ コウイ ノ リロンテキ テンカイ - コテンテキ サイハン リロン ノ サイコウチク オ メザシテ -
  • 20seiki zenhan niokeru saihanbai kakaku iji koi no rironteki tenkai - kotenteki saihan riron no saikochiku o mezashite -

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説明

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本稿は,1910年代後半から1930年代にかけて生起した,経済・マーケティング問題として再販売価格維持行為を取り扱った諸学説を再検討・再構成することで,20世紀前半のアメリカにおける再販売価格維持行為の理論的展開の一端を明らかにすることを目的としている。分析に際しては,拙稿(2005)の終着点であったトスダルの仮説を出発点として,それ以後の学説を出来る限り網羅的且つ時系列的に紹介しつつも,理論的進歩に対する知的貢献の程度と性格に従って各学説が整序される。そうした学説研究を通じて主に以下のことが論証される。トスダルが提示した仮説はマーチソンによって踏襲・補強され1920年代から1930年代にかけて支配的な考え方になっていき,それに伴い再販売価格維持行為(の合法化)に好意的な学説は理論的に劣位に立たされることとなった。1930年代後半に入って,マーチソンの研究の延長線上に新たな理論的展開が図られ,特にグレザーによる批判的検討によって,トスダルの仮説を含みつつもそれを拡張・精緻化させた古典的再販理論の大枠が確立された。

収録刊行物

  • 三田商学研究

    三田商学研究 49 (1), 41-62, 2006-04

    慶應義塾大学出版会

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