流動資産・固定資産分類学説の総合的検討 : 認識規約論(1)

書誌事項

タイトル別名
  • リュウドウ シサン・コテイ シサン ブンルイ ガクセツ ノ ソウゴウテキ ケントウ : ニンシキ キヤクロン (1)
  • ryudo shisan kotei shisan bunrui gakusetsu no sogoteki kento : ninshiki kiyakuron (1)
  • Comprehensive examination of the theory of current asset and fixed asset classification : recognition rule (1)

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抄録

type:text

森田理論における認識規約の問題点を,3回にわたり取り上げることにする。森田新論における実現概念それ自体の問題点については,次号以下で検討するので,本号では,個々の資産に関する収益の認識規約および費用の認識規約を,それぞれⅠおよびⅡで取り上げる。まず収益の認識規約については,低価評価される市場向け製品,時価評価される貴金属および売買目的有価証券を俎上に載せる。これらについての認識基準は,必ずしも明確に,実現基準であるとは明言されていない。しかし,ここでは,そのように推定して議論を進めるが,結論的には,いずれも,問題なしとしない。また費用の認識基準については,固定資産のうちの償却性資産に発生する減価償却費,および流動性資産に属する材料・仕掛品に発生する材料費・仕掛品費が合理的に説明されていないことは,明らかであるが,その原因は,価値生産活動にかかわる貨幣性資産・費用性資産分類を放棄し,売却目的にかかわらしめて流動資産・固定資産分類を採択した点にあるとみてよいであろう。

論文

収録刊行物

  • 三田商学研究

    三田商学研究 52 (2), 61-80, 2009-06

    慶應義塾大学出版会

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