子どもにみる健康的な地域社会 : 伝統的社会から学ぶこと

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  • コドモ ニ ミル ケンコウテキ ナ チイキ シャカイ : デントウテキ シャカイ カラ マナブ コト

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社会は家庭・学校(企業)・地域によって構成されているといわれるが、今日では3つの部門の連携がうまく取れていない。つまり社会がうまく機能していないということだ。特に地域はほとんどその役割をはたしていない。そのような状況のなかで経済的には豊かな社会になり恵まれた環境に囲まれたはずの子どもであるが、いじめや虐待、不登校などなど子どもをめぐる問題は山積している。見方をかえれば、豊かさゆえに自律した人間に成長しようとする子どもが少なくなったことも事実である。  かつて「子どもは地域によって育てられた」と言われるように、地域が自律した子どもを育てるために地域の子ども組織が大きな役割を果たしてきた時代があった。そこで、先人たちの英知を参考にしながら今日の自律した子どもの育成について考えてみたい。  ここでは、自律した子どもを育んできた地域に着目し、子どもの地域組織の再生のヒントをかつての子どもの自主組織であった「子ども組」に求めた。現代では、子どものための豊かな社会施設や民間団体が存在するが、いずれも大人主導によるプログラムが提供されている。これでは自律した子どもの育成は困難ではないか。安全が強調された管理社会のなかで自律した子どもを育成するための手立てを提案する。

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