麦角アルカロイド中毒を疑った肢端壊死の子牛の2症例

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抄録

異なる2農家で自家生産飼料を用いて飼養されていた2-3カ月齢の黒毛和種子牛の2頭が、両後肢端および左右両側耳介先端部の壊死を呈した。両症例ともに、両後肢の繋から球節に縛創様の創口が認められ、その特徴的な病変と除外診断から麦角アルカロイド中毒の一つであるフェスクフットを強く疑った。給与飼料中の毒素の分析試験が行えず確証は得られなかったが、今後同様の症例が発生した際は、麦角アルカロイド中毒を鑑別診断の一つとし、給与飼料に関する疫学的な調査が必要であると考えられた。

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