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- 1890ネンダイ ニ オケル オーストラリア ノ ボウエキ
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1890年のベアリング恐慌をうけた19世紀末「大不況」の最終局面においては,周辺地域の経済動向がイギリスに対して重要な影響を及ぽした.この中で,オーストラリア経済もベアリング恐慌の前からすでに停滞気味であったが,93年にはさらに恐慌の勃発をみることにより,90年代を通して経済は低迷し,イギリス経済に大きな影響を与えることになった.本稿は,まずこの時期のオーストラリア経済の貿易動向を簡単に検討してみようとするものである.1890年代におけるオーストラリア各植民地の貿易動向,貿易相手地域の分布,貿易品目の内容,貿易収支の動向について具体的な検討を加えた.「大不況」末期の世界経済の構造変化や,運輸通信革命の影響を受けて,オーストラリア貿易には新たな方向性を示す動向もみられた一方,全体的にみて貿易は基本的に停滞傾向を余儀なくされていた.それがまたイギリス経済の停滞を,そして両者の新たな対応を導く要因となっていったのである.
Journal
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- 経済学季報
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経済学季報 59 (3), 1-25, 2010-01-20
立正大学経済学会
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Keywords
Details 詳細情報について
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- CRID
- 1050001337599133568
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- NII Article ID
- 120005892449
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- NII Book ID
- AN00069955
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- ISSN
- 02883457
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- HANDLE
- 11266/5827
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- NDL BIB ID
- 10589309
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- Text Lang
- ja
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- Article Type
- departmental bulletin paper
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- Data Source
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- IRDB
- NDL
- CiNii Articles