文藝と人間 : 國文学の問題として

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  • Literature and Man : From the Standpoint of Japanese Literature

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抄録

日本の文藝は他國の文藝と類同性をもつ事の少い文藝である。にもかかはらずなほ多くの共通性を見出す事は困難ではない。しかも文化交流の現象の見られなかつたものとの間に酷似現象あるいは同一現象が見られる。この事は日本の文藝を考へる場合に,比較の方法による個性の把握あるいは歴史社會的な個性的意義の把握以外に一般人間性あるいは一般言語性の根柢からの説明の必要を示唆する。さらに日本文藝の歴史において新しい世界が展開せられてきた場合について見ると,一般民衆との關係が重要な働きをしてゐるのが見られる。ここにも時代や民族を超えた一般人間性あるいは一般言語性からの考察の必要が示唆される。

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