書誌事項
- タイトル別名
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- 特用作物の系統発生的分化に関する研究-1-主成分分析法によるシソの系統分類
- トクヨウサクモツ ノ ケイトウ ハッセイテキ ブンカ ニ カンスル ケンキュウ 1 シュセイブン ブンセキホウ ニ ヨル シソ ノ ケイトウ ブンルイ
- Studies on the phylogenetic differentiation of the industrial crops I : Classification of "Shiso" (Perilla frutescens Britton var. crispa Decne.) by the application of the principal component analysis (Agriculture)
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抄録
筆者らは, 最近とくに減少しつつある作物の遺伝子源を保存し, その特性を再検討するという見地より, 各種の特用作物について, 在来系統の分布とその類縁性の解析, ならびに系統発生的分化に関する研究を実施中である。本法は, そのうち, 各地域より収集したシソの在来系統に対して主成分分析法を適用し, 系統の群別化と系統群相互の類縁関係を検討し, あわせて主成分のもつ生物学的意義について考察したものである。わが国および韓国より収集した39の在来系統に対し, シソ全体, 青シソおよび赤シソに区分した場合, 各々に対する主成分分析の国有値(λ_k)は, 第3成分までで全分散のそれぞれ74.4%, 84.8%および76.7%が表わされる。従って第3成分までの成分スコアによって系統の分類を行なった結果, シソ全体では10群, 青シソは11群, 赤シソは6群に分類される。この分類結果は, 本法と同様に距離に判定基準をおく場合のクラスター分析の結果とよく一致しているので, 主成分分析法はシソの系統分類の手法としてかなり有効であるものと推察される。青シソ, 赤シソとも, 同一群に所属する系統はシソ全体においてもほぼ同じ群に分類され, 質的形質である葉色発現機構の差異は, 量的形質に基づく分類結果に対して殆んど影響を及ぼさないものと考えられる。各主成分に関する生物学的意義を検討した結果, 一般にシソの特性決定には, 早晩性, 葉のちりめん状態, 粒重および分枝穂の形状が大きい支配力を有するものと推察される。
収録刊行物
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- 京都府立大學學術報告. 農學
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京都府立大學學術報告. 農學 26 1-14, 1974-10-31
京都 : 京都府立大学学術報告委員会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050001337626842752
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- NII論文ID
- 110000057668
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- NII書誌ID
- AN00062275
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- NDL書誌ID
- 7525076
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- ISSN
- 00757373
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- NDL
- CiNii Articles