繊維および繊維製品に対するカビの影響について(第 9 報) : カビによる 6-ナイロン系の崩壊に関する走査型電子顕微鏡的研究(B. 生活科学)

書誌事項

タイトル別名
  • 繊維および繊維製品に対するカビの影響について-9-カビによる6-ナイロン系の崩壊に関する走査型電子顕微鏡的研究
  • センイ オヨビ センイ セイヒン ニ タイスル カビ ノ エイキョウ ニ ツイ
  • The Influences for Fibers and their Products by Molds. (Part 9) : Scanning Electron Microscopic Investigation on the Destruction of Nylon-6 Yarns, Damaged by Molds (B. LIVING SCIENCE)

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抄録

前報におけるカビ傷害による6-ナイロン系の表面構造や強伸度変化からみた劣化現象をより明確にする目的で, 再び結晶化度の異る6-ナイロン糸にAspergillus nigger ATCC 6275 (AN)の抽出液などを作用させたものと, ギ酸, ジメチルホルムアミド処理したものについて, 走査型電子顕微鏡を用いてその表面構造を比較し, またその繊維の重量減少と分子量変化を検討した結果, ANの6-ナイロンに対する作用はその酸性プロティアーゼなどによる相乗作用であることが認められ, それは6-ナイロンがギ酸やジメチルホルムアミドによって膨澗溶解する作用やANの絹フイブロインに対する作用とも若干異る溶解機構ではあるが, 結果的にはほゞ同傾向の傷害を示し, また紫外線照射による酸化分解におけるものと類似の形態を示すものである。さらに結晶化度の上昇に伴い, 作用はかなり低下することが明らかとなり, また汚染繊維の染着条件, その漂白処理などの検討から, その色素の性質の一端を考察した。

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