有島武郎『宣言一つ』への道・ノート(ロシア革命との関連を軸に) : 一九一七年から一九一九年前半までを中心として(人文・社会科学篇)

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  • Takeo ARISHIMA and Russian Revolution : A Study on Sengen Hitotsu(Cultural and Social Science)

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抄録

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有島武郎の『宣言一つ』は、一九二一(大正十)年十一月に執筆され、翌一九二二(大正十一)年一月号の雑誌「改造」に発表された。この一文は短いものながら、「革命と芸術」「知識人と階級闘争」といった問題に鋭く触れていたがゆえに、当時の論壇に大きな論争(「宣言一つ」論争)を呼び起こした。山田昭夫氏によれば、論争関係文は四十二篇にのぼるという。-この『宣言一つ』研究の視点を定めるために、筆者は今後、ロシア革命開始以後『宣言一つ』へと向かう時期の、有島の思想上の問題(特に「革命論・芸術論」)を中心に検討したいと考えている。本稿は、こうした見通しの中で、今後追究されるべき有島の思想展開の概要と問題点を、いわば「仮説的・鳥瞰図的」に提案するための、とりあえずの箇条書的ノート(一九一九年前半までを中心とする)である。

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