千葉県内の公立博物館の事業における 「学び」の取り組みの現状と課題 ─ 博物館教室と出前授業を中心として ─

書誌事項

タイトル別名
  • チバ ケンナイ ノ コウリツ ハクブツカン ノ ジギョウ ニ オケル マナビ ノ トリクミ ノ ゲンジョウ ト カダイ ハクブツカン キョウシツ ト デマエ ジュギョウ オ チュウシン ト シテ

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抄録

千葉県内の公立博物館における,教育・普及事業と,生涯学習における積極的な地域の学びの場としての取り組みについて考察するためアンケート調査をおこなった。結果67 館中25 館からの回答を得た。そのデータからは,学芸員の配置は平均3.7 人ほどであり,教育・普及事業費の学芸部門事業費に占める割合が10%以下の館がほとんどであること。そのような状況下で,各館は,博物館教室(各種講座),講演会,学校や生涯学習施設との出前授業などの連携事業等を実施している。特に地域との連携では,博物館の活動の特色を生かした,公民館と共同の講座や,民間の団体等講座への講師派遣があり,博物館の持つ専門性を前面に出している。そのほかには市史編纂事業の成果還元事業の一環として講演会を開催したり,博物館の学芸員が日頃の調査研究の成果を発表するなど,行政の事業報告の場としての活用もおこなわれている。これらの教育・普及事業の充実には,予算と人員の確保が重要であり,地元や地域に生涯学習の場として,時には情報の発信源としての博物館の発展には,教育・普及の専門的な学芸員を養成することが急務であろう。

収録刊行物

  • 情報と社会

    情報と社会 (21), 201-209, 2011-03-11

    江戸川大学

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