「名詞ある」について ─「名詞がある」「名詞のある」との比較─

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説明

本稿では,名詞を修飾する「名詞ある」を中心に,その文法的特徴を探った。\nその結果,見かけ上は「名詞+動詞」でありながら一語として,連体詞あるいは\n形容詞と類似した機能を示すことがわかった(表1)。さらに,「名詞がある」「名\n詞のある」との違いについて考察し,「名詞ある」が最も形容詞性が強いこと(表\n2),文体的に「見出し」に適した特徴を持つことがわかった。最後に,「ある」\nの前接する名詞の種類と「φ/が/の」のパターンを確認し,「名詞ある」の「名\n詞」が抽象的な名詞であり,また「が」「の」の単なる省略を超えた,日本語全\n体において存在感のある表現であることがわかった。

収録刊行物

  • 日本語日本文学

    日本語日本文学 (25), 41-58, 2015-03-20

    創価大学日本語日本文学会

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