テレワークの時空論

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タイトル別名
  • Teleworking in "Empty" Space
  • テレワーク ノ ジクウロン

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抄録

AA11529669

本論文は、テレワークという労働形態が、現代社会においてどのような位置をしめるのかを、理論的な側面から検討しようとするものである。アンソニー=ギデンズによるモダニティと時空間の関連をめぐる議論を分析枠組みとし、それを調査研究による資料と摺り合わせることによって、社会現象としてのテレワークを考察して行く。ギデンズによれば、現代社会では、時空間はそのコンテクストから分離され、また時間と空間も分離される。そのことによって、人間の行動様式や組織に多様性と可塑性が保障され、また過去についての知識を適用して未来を操作可能なものと考える傾向が生み出される。テレワークの範疇に含まれる労働形態の多くは、場所的なコンテクストから分離された労働としての性質を持っており、その意味では現代社会の要請を、よく具現化した労働の様式のひとつであると結論付けられる。

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