直喩形式と類似性 : ヨウダとニテイル

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タイトル別名
  • The Diversity of Similarities in yooda and niteiru
  • チョクユケイシキ ト ルイジセイ ヨウダ ト ニテイル

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抄録

AA11529669

The Diversity of Similarities in yooda and niteiru 本稿は、直喩形式、ヨウダとニテイルの意味についての論考である。まず、両者には、類似点の発見を表わすという共通性があることを踏まえた上で、これらの形式の表わす類似点と典型的属性との関係という観点から考察を行なった。そして、ヨウダは典型的属性の類似性しか表わせない、と仮定すれば、かなりの言語事実が説明可能となることを示した。しかし、それだけでは、たとえば個人の容貌の部分的類似性について述べる場合になぜヨウダの容認度が上がるのかなど、取り残される事実がある。そこで、典型的属性という視点からの記述を取りこむ形で、両形式が類似点と相違点の焦点化のあり方という点で異なる、という仮説を提示した。すなわち、ニテイルは類似点と相違点の両方に焦点を当てるのに対し、ヨウダの場合は、相違点が背景に押しやられ、類似点のみが焦点化される。この考察の結果は、ヨウダがニテイルと比して、隠喩により近い比喩を表わす形式であることを示唆する。

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