ネオリベラル・グローバリゼーション下の「国境を越えるM&A」 : 国際寡占企業による世界産業再編成

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  • ネオリベラル・グローバリゼーション カ ノ「コッキョウ オ コエル M&A」 : コクサイ カセン キギョウ ニヨル セカイ サンギョウ サイヘンセイ
  • Cross Border Mergers & Acquisition as Primary Growth Engine of Neo-liberal Globalization

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ポスト冷戦の20世紀末以来,米国産業史上,第5次合併運動は,米多国籍企業・金融コングロマリットの「帝国」による新世界秩序を構築しようというものである。「国境を越えるM&A」による「アメリカの新たな挑戦」は,欧州地域内の多国籍企業による集中統合化を米国企業の買収を呼び起こした。アングロ・アメリカ型の新自由主義的グローバリゼーションによる世界産業・金融の再編成統合化は,ウォール街の主導下で,1位と2位の巨人企業が合体し,さらに,「国境を越えるM&A」によって「独り勝ち」的な超大型国際寡占体となって,21世紀の世界秩序(パッス・アメリカーナ・パートII)を構築しようとしている。だが,EU企業には独自のヘゲモニー戦略がおり,日本,ロシア,中国,インド,ブラジルの企業との統合によってこれに対抗し始めた。21世紀になって再び興隆した「国境を越えるM&A」は,米国企業よりEU企業のほうが件数,金額とも多く,金融指導型で投機的性格を強めている。グローバル資本主義は,国際寡占体の投機と闘争の場と化している。最先端を行くスーパー・メジャーズが「帝国の失敗」(GM,フォードのように)に当面する現象も避けられなくなっている。

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