フィリピンの社会・言語状況と同国における英語とフィリピノ語の将来

書誌事項

タイトル別名
  • フィリピン ノ シャカイ ゲンゴジョウキョウ ト ドウコク ニ オケル エイゴ ト フィリピノゴ ノ ショウライ
  • The Socio-Linguistic Situation in the Philippines and the Future of English and Filipino in the Country

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説明

フィリピンの公用語は、英語とフィリピノ語(国語)である。本名(1993:98)は、フィリピノ語は、「いずれは定着すると思われる」という見解を示している。また、河原(2002:212)は、将来的には、英語はフィリピノ語に座を譲ってゆくだろうが、その速度は緩やかであろうとの見解を示している。筆者の見解は、英語がフィリピノ語に座を譲ることはないとは言えないまでも、そのためのハードルは非常に高い、というものである。その理由は、少なくとも3つある。第1はタガログ語母語話者と非タガログ語母語話者との間の不平等・不公平の問題、第2はフィリピノ語自体の機能の問題、第3は英語とフィリピノ語の通用範囲と用途の問題である。本稿においては、フィリピンの民族と言語についての概略、英語が普及した背景について述べた上で、英語がフィリピノ語に座を譲るためのハードルについて論ずる。

収録刊行物

  • 自然人間社会

    自然人間社会 40 33-50, 2006-01

    関東学院大学経済学部教養学会

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