「ファリック・ソング」としてのボロ王国詩 : T・S・エリオットの猥雑詩と古代豊穣儀礼

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タイトル別名
  • ファリック ・ ソング ト シテノ ボロ オウコク シ : T・S・ エリオット ノ ワイザツシ ト コダイ ホウジョウ ギレイ
  • Bolovian Lyrics as a Phallic Song : T. S. Eliot's Obscene Poems and the Ancient Fertility Ritual

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抄録

本稿は、一見したところ支離滅裂と思われるT・S・エリオットによる一連の猥雑詩の内容が、当時研究していたF・M・コーンフォードFrancis Macdonald Cornfordによるギリシャ喜劇のプロット分析といかに符合するかを指摘し、古代豊穣儀礼である「ファリック・リチュアル」としての要素を抽出する。これは、「ボロ王」と「コロンボ」らの冒険を「荒地」に結実する民俗学的関心と接合させることであり、研究者がもてあましてきたものに文脈を与えることである。これによって、なによりも、エリオットの深層への探求が、太古から持続する人々に笑いの系譜とも結びついていたことを示唆したい。

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