ルーティン概念から見るダイナミック・ケイパビリティ論 : サイモンからティースへ

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  • ルーティン ガイネン カラ ミル ダイナミック ケイパビリティロン : サイモン カラ ティース エ
  • Dynamic Capabilities Framework from the Viewpoint of Routine: from Simon to Teece

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本稿は,ダイナミック・ケイパビリティ論をより明確化するための取り組みの一部として,組織ルーティン概念に関する問題移動を整理する。問題移動の結果,ルーティンそのものの変化を論じるMarch & Simon (1958) やNelson & Winter (1982) とは異なり,ティースのダイナミック・ケイパビリティ論は,ルーティンや資産の間の新結合こそが企業の生存の源泉であるとみなすこととなった。こうした能力,すなわちダイナミック・ケイパビリティは,部分的には個人の暗黙の企業家的能力に依拠するが,これはプログラム化・ルーティン化できないブラックボックスとして,構築しようとするモデルから排除されうると考えられる。その代わりに,組織内外に構築されるプロセスや制度を巧みにプログラム化・ルーティン化することが,ダイナミック・ケイパビリティを高める重要な施策となるのだ。

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