Chaucerian 'Tone' : A Tentative Study on Chaucer's Poetic Language

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  • チョーサー的トーン('tone') : チョーサーの詩言語研究試論
  • チョーサー テキ トーン tone : チョーサー ノ シ ゲンゴ ケンキュウ シロン

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論文(Article)

チョーサーの詩は物語詩でありながら、登場人物の感情や気持ちを表す語句や表現、またそれに相応しい抒情的な環境・雰囲気を創出するような語句や表現に満ちている。そのような語句や表現によって醸成される情緒性、抒情性は、当時の中英語ロマンス作品等と比べて、明らかにチョーサー的なものであり、当時にあって彼固有のものと思われる。さらに、そのような情緒性、抒情性が描かれ、醸成される各場面において、その描写・醸成の要因となる語句や表現に溶け込むかのように、トーン(tone)を高め、高揚させる言語的・表現的・修辞的要素が埋め込まれ、散りばめられていることに気がつく。そのような要素の頻度の高さと種類の豊富さもまた、当時の中英語ロマンス作品と比べるに、チョーサーに著しく、彼に特徴的なものと思われる。本論文では、そのような「情緒的言語」とも呼ぶべきチョーサー独特の詩言語の構成要素を整理し、その研究の可能性と展望を述べたものである。

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