糖尿病教育入院中に発見された睡眠時無呼吸症候群を合併した2型糖尿病5例の臨床的検討

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  • Clinical Study of 5 Cases of Type 2 Diabetes Mellitus Complicated by Sleep Apnea Syndrome Detected during Educational Hospitalization

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2002年12月~2003年11月の間の糖尿病教育入院で睡眠時無呼吸症候群(SAS)の合併が認められた5症例の臨床像について検討した.5例とも男性で,年齢46±4歳(Mean±SD),BMI35.3±4.9kg/m2と肥満があり,糖尿病発症は38±6歳と若年であった.4例に高血圧,全例に高脂血症,脂肪肝が合併していた.糖代謝関連検査では,HbA1C8.8±2.1%,FPG146±38mg/dl,IRI10.3±2.1μU/ml,HOMA-IR3.8±0.6,尿中CPR131±63μg/日とインスリン抵抗性の存在を示していた.5例とも網膜症はなく,神経障害は2例,腎症は5例(早期腎症4例)に認められた.動脈硬化関連検査では,頸動脈IMT1.0±0.1mm,baPWV1,437±140cm/秒で,2例は心筋梗塞を若年発症(36,42歳)してい た.Apnomonitor ではApnea Index45±25/時,最長Apnea99±71秒と全例でnasal CPAP の適応であった.以上,SAS を有する糖尿病では,肥満・インスリン抵抗性・高血圧・脂質代謝異常を若年時より高率に兼有し,早期から大血管障害が急速に進展することが示唆された.

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