国内飼育下チーターのenteric helicobacterに関する病理学的研究

書誌事項

タイトル別名
  • Pathological study on enteric Helicobacter infection in captive cheetahs (Acinonyx jubatus) in Japan
  • コクナイ シイク カ チーター ノ enteric helicobacter ニ カンスル ビョウリガクテキ ケンキュウ

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説明

チーターを始めとする大型肉食ネコ科動物における腸型ヘリコバクターの感染率と病原性に関する報告は見当たらない。63頭のチーターを病性鑑定したところ,高率にリンパ球プラズマ細胞性腸炎が認められることが分かった。しかしながら,腸炎とヘリコバクター属細菌感染の間に関連を見出すことはできなかった。そこで,チーターにおける腸型ヘリコバクターの感染状況とその他の病変としてのアミロイドとの関連と飼育下チータにおける病理発生を明らかにすることを目的として研究を行った。病性鑑定に供した63頭のうち今回の検索に適した43頭を病理学的に検索した。その結果,43頭中36頭,83.7%にアミロイドの沈着がみられた。しかしながら,腸へのアミロイド沈着とヘリコバクター属細菌の有無と関連がなかった。2頭のチーターから分離されたヘリコバクターは,分子生物学的研究により,それぞれにH. bilis, Flexispira rappiniとH. cinaediと同定された。しかし,ヘリコバクター属細菌が分離されたチーター数が絶対的に少なかったために,腸病変(アミロイドや腸炎)とヘリコバクター属細菌感染と病変との関連は明かではなかった。

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