通院中の2型糖尿病外来患者からみた家族支援と栄養素等摂取状況との関連

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タイトル別名
  • Relationship between family support and nutrient intake status in type 2 diabetes mellitus patients
  • ツウイン チュウ ノ 2ガタ トウニョウビョウ ガイライ カンジャ カラ ミタ カゾク シエン ト エイヨウソ トウ セッシュ ジョウキョウ ト ノ カンレン

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抄録

【目的】通院中の2型糖尿病外来患者を対象に、情動的サポート、行動的サポート、また情報的サポートに着目し、家族による支援の有無別に栄養素等摂取状況の検討を行った。【方法】2016年3月~8月、新潟市B病院の2型糖尿病外来患者42名(年齢中央値68.0歳、男性比率66.7%)を対象に実施した、自記式質問紙調査及び食物摂取頻度調査データを用いた(有効回答率70.0%)。質問紙調査より得た、家族による支援の有無によって対象者を2群に区分した。食物摂取頻度調査より得たデータを用いて、2群のエネルギー及び栄養素等摂取量、食品群別摂取量(密度法によって調整)についてMann-Whitney のU 検定を用いて検討した。【結果】「食事療法を守っていることをほめる」の問いでは、支援あり7名(16.7%)、支援なし35名(83.3%)であった。2群の1000kcal あたりの栄養素等・食品群別摂取量で差がみられた項目はなかった。「同じ時間に食事をする」の問いでは、支援あり32名(76.2%)、支援なし10名(23.8%)であった。支援ありの者で相対的に、たんぱく質(p=0.045)、豆類(p=0.022)摂取量が多く、菓子類(p=0.020)、油脂類(p=0.039)の摂取量が少なかった。「家族の糖尿病の知識の有無」では、知識ありの者で油脂類のみ摂取量が相対的に多かった(p=0.013)。また、「家族の食事療法の知識の有無」では、知識ありの者で嗜好飲料のみ摂取量が相対的に多かった(p=0.028)。【結論】2 型糖尿病外来患者が受ける家族による支援として、「ほめる」という情動的サポートや疾患や食事療法の知識という情報的サポートに比べ、「同じ時間に食事をする」という家族の存在、家族の行動的サポートが栄養素等摂取状況に関連することが示唆された。

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