言葉の力の育ちに関する保育者の意識について(2) : 各年齢への期待・活動及び援助

書誌事項

タイトル別名
  • Investigation into Japanese Early Childhood Care and Education Professionals’ Consciousness of Language Development in Children (2) : Age-specific expectations · Educational Activities and approaches
  • コトバ ノ チカラ ノ ソダチ ニ カンスル ホイクシャ ノ イシキ ニ ツイテ(2)カク ネンレイ エ ノ キタイ ・ カツドウ オヨビ エンジョ

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抄録

保育者が子どもの言葉の力の育ちについてどのようにとらえ、またどのような援助を意図しているのかを明らかにすることを目的として、半構造化面接調査を行った。その調査内容のうち、3 〜5 歳児期の子どもの年齢によって、保育者が言葉の力の育ちとして期待していることに違いはあるか、あるとすればどのような育ちか、また、子どもの言葉の力の育ちを促す活動や援助等をどのようにとらえているかについて分析・考察を行った。その結果、保育者は子どもの言葉の力の育ちについて、年齢なりの期待をもっていることが明らかになった。3歳児では、思いや気持ちが言葉として表現されること、それを保育者に伝えようとする姿を期待していた。4 歳児では、自分の思いを言葉で伝えると同時に、相手の話を聞けることで、子ども同士のコミュニケーションが成立していくことを期待していた。また、したいことだけではなく、なぜそうしたいのか等理由を話すようになってほしいとの期待もあった。5 歳児では、子ども同士が自分たちで話し合いを進めていくこと、さらに話し合いで解決したり、一つの結論をだして行動に移していったりすることも期待していた。子どもの言葉の力の育ちを意識して設定する活動や援助については多岐にわたることが明らかになった。主なものとしては、遊びや生活全体の中で子どものコミュニケーション行動の援助を逃さずにおこなうこと、グループ活動等で話し合う場面を設けること、クラス全体の前で自分の思いを発表する場面を設けることなどであった。他にも言葉を使用する表現活動や、絵本の読み聞かせや言葉遊び等の活動が挙げられていた。また、保育者の言葉の使い方に気をつけるとの援助も挙げられていた。

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