美妙・山田武太郎『少年姿』あるいは「男色」/明治期における「文学」の形成過程をめぐる国民国家論(15)

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  • “Nanshoku” or Bimyo, YAMADA Taketaro's Shonen Sugata: A Study of “National Literature” in Japan as a “Nation State” (15)

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美妙・山田武太郎による詩歌集『少年姿』(1886)は、寺院文化にはじまり、戦国から江戸中期期にかけて武士間にも広がった「男色」を主題とする。明治期における男子学生間での「男色」再流行のもとこの作品は成立するが、前近代的な「男色」は近代に成立した「恋愛」に次第に追いやられてゆく。この作品は、“poetry”概念に基づく日本語「詩」の形成史上、恋情を主題とした初の詩歌集であり、前近代と近代と結ぶ靭帯的作品である。

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