1982年長崎豪雨災害の心理的影響 : 鳴滝・芒塚地区の住民について

書誌事項

タイトル別名
  • 1982ネン ナガサキ ゴウウ サイガイ ノ シンリテキ エイキョウ ナルタキ

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説明

1982年長崎水害が与えた短期的・長期的の心理的影響を調べるために,土石流によって大被害が生じた地域の住民688名に対してアンケート調査を行った。災害後1週間では31.7%の者がなんらかの身体症状(愁訴)を持ち,また,災害2.5年後でも愁訴をもつ被災者は多かった。災害後,「伝染病発生」,「ダム崩壊」,「行方不明者生存」の噂が流れ,被害を受けた者の方が信ずる傾向にあった。被害が大きかった者は災害2.5年後,不安やうつや外的統制が高く,心理的影響は長期的に残ると考えられた。将来の水害の再発生を不安に思っている者は84.9%おり,高年齢層の方が楽観的な傾向が認められた。また,66.5%の者は災害のことを思い出したくないと思っており,被害をうけた者や高年齢層に多かった。

収録刊行物

  • 総合都市研究

    総合都市研究 (30), 17-49, 1987

    東京都立大学都市研究センター

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