米国施政権下小笠原諸島の返還と初等教育 : 「日本人」に「なる」ということをめぐって

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本稿は、小笠原諸島の施政権返還(1968年6月26日)にともなう初等教育の転換を考察し、米国施政権下で生まれ育った子どもたちが「日本人」に「なる」ことを余儀なくされたプロセスを明らかにすることを目的とする。1956年に米海軍は父島にラドフォード学校を設立し、米国のカリキュラムに基づいて、英語で子どもたちへの教育を行っていた。本稿では、返還の2年前からラドフォード学校で日本語の授業を担当した小笠原愛作(アイサック・ゴンザレス)と、返還と同時に東京都教員として赴任した赤間泰子へインタビューを行い、父島での初等教育が「アメリカ人」としての教育から「日本人」としての教育へ転換していったプロセスを追う。

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  • 小笠原研究年報

    小笠原研究年報 (41), 47-64, 2018-07-31

    首都大学東京小笠原研究委員会

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