障害学生学修支援コーディネーターに求められる専門的素養

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  • ショウガイ ガクセイ ガクシュウ シエン コーディネーター ニ モトメラレル センモンテキ ソヨウ
  • On the Grounded Abilities Required to Academic Support Coordinators for the Handicapped University Students

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抄録

大学等高等教育機関に在籍している障害学生数が近年急増している。この現状を受け、その多様な学生状況を柔軟に理解し、一貫した継続的な学修支援活動を担う支援コーディネーターの存在が重視されつつある。その一方で、支援コーディネーター・コア業務を円滑に遂行する基盤を検討・確認するのにあたって、国内の現状は、どちらかというと学内支援体制の構築・整備を中心とした「支援組織論」的な議論が中心となっている傾向がうかがわれる。現任者の実態調査(PEPNet-Japan(2012))の結果や自験活動事例の考察から、多様な障害特性個々の掘り下げた理解と障害科学の基本である国際生活機能分類(ICF)の観点が不足している懸念がある。この2つは、当事者学生の状況理解と支援行動の第一の根拠であり、支援コーディネーターの根幹の専門的素養と考えられる。これは、ニーズの確定や対応の適時初動性・機動性・適切性にも密接に関係しており、関係者との実効性ある連携にも影響する。周囲への啓蒙を含め、より積極的に醸成を図る必要がある。

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