日本自動車産業における流通システム史研究の動向

書誌事項

タイトル別名
  • ニホン ジドウシャ サンギョウ ニオケル リュウツウ システムシ ケンキュウ ノ ドウコウ
  • A study on history of distribution system in the Japanese auto industry

この論文をさがす

抄録

日本の自動車産業における流通システムは,戦前のアメリカ系企業が導入したフランチャイズ・システムによるディーラー展開を原点としている。その後,トヨタや日産がこれを引き継ぐ形でディーラー網を展開し,後発メーカーもその形を踏襲してきた。しかし,今日にいたって,販売力に秀でたトヨタでさえも,そのディーラー網の内容に大きな変化をもたらそうとしている。系列販売といわれるその販売手法にも,変革の波が押し寄せようとしているのである。換言すれば,トヨタが有する4つの販売系列で,全車種を取り扱うという抜本的な変革である。国内市場の縮小が進み,保有から共有へと消費構造が変化するなかで,従来の流通システムは変革を強いられることとなった。そこで,本稿では,日本自動車産業における流通システム形成史に関わる主な研究成果を振り返り,将来を展望する上でも,現状を確認しておくこととする。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ