おぢば帰りの行為と意味(下)

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  • オジバカエリ ノ コウイ ト イミ ゲ

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type:論文

本誌第220輯において天理教の聖地「ぢば」(上),第222輯では「ぢば」,「やしき(屋敷)」,「親里」の呼称と意味;「おぢば帰り」,「おやしき(屋敷)帰り」,「おやざとまいり(親ザト参リ)」の呼称と意味(中)について,考察した。今回は,これまでの考察に基づき,本稿のテーマ「おぢば帰りの行為と意味」について論考する。「巡礼」と「帰り」;「ぢば」,「やしき」,「親里」と「打ち分け場所」,「詣り所」;「おぢば帰りの意味」;「物理的おぢば帰り」と「精神的おぢば帰り」,と章を分け,三原典と『稿本天理教教祖伝逸話篇』に主たる論拠を求めて,論考する。本稿の結論として,「おぢば帰り」の行為について2点の意味を確証できた。まず,「ぢば」が人間はじまりの元の場所であり,そこに人間をはじめた元の神(親)がいるが故に,天理教信者は,「おぢば帰り」という自然な行為をする。次に,人間の救済を目的として,かれらは,よろづたすけの元と教えられる「たすけづとめ」の儀式に参画するために「おぢば帰り」という行為をする。

Journal

  • 天理大学学報

    天理大学学報 61 (2), 79-108, 2010-02

    天理大学学術研究委員会

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