全域的wh疑問文とwh&wh疑問文について

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タイトル別名
  • ゼンイキテキ wh ギモンブン ト wh&wh ギモンブン ニ ツイテ
  • On Across-the-board wh-questions and wh-questions with Conjoined wh-pronouns

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抄録

type:論文

本稿の目的は,下記の(i)に例示したような全域的wh疑問文(across-the-board (ATB) wh-questions)と(ii) に示したようなwh&wh疑問文(wh-questions with conjoined wh-pronouns)という等位構文に関係する二種類のwh構文の言語的特徴が,生成文法の枠組みでどのように説明されるかを論考することである。 (i)What did John lose and Bill find?(Citko 2011 : 55) (ii)What and where did Sally sing?(GraČanin-Yuksek 2007 : 18)生成文法におけるこれらの構文に関する最近の研究であるCitko(2011)やGraČanin-Yuksek(2007)では,これら二種類の構文はいずれも並列併合(parallel merge)によってつくられる等位構造[&P XP[&' & XP]]を持つと分析されている。しかしその先行研究の分析にはいくつかの重要な不備があり,その分析に基づく説明は適切な仮説であるとは言えない。本稿では,その先行研究による分析への対案として三次元文法(cf.岩田(1987,1998,2007,2015,など)) に基づく分析と説明を提示し,その三次元文法の記述的妥当性を高めることを目指す。

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