授業内英語多読の試みと英語ライティング力の変化 : 日本人大学生の場合

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タイトル別名
  • A Trial of English Extensive Reading in Class and the Change of Writing Proficiency : A case of Japanese University Students
  • ジュギョウ ナイ エイゴ タドク ノ ココロミ ト エイゴ ライティングリョク ノ ヘンカ : ニホンジン ダイガクセイ ノ バアイ

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抄録

英語嫌いで英語への学習意欲を示さない学生が多い中、新たな試みとして、授業内英語多読を試みた。これは、Krashen(1982) の「人は理解可能なインプットを得たときにのみ、言語習得をする」というインプット仮説に基づく試みである。学生は12 週間に渡って授業内の20 ~ 30 分、各自のレベルに合ったGraded Readers を自分で選んで読書し、本のタイトル、レベル、読語数と短い感想等を記録した。教員は学生の選書にアドバイスを行い、学生の読んだ本の記録を取った。読書を楽しみ、授業外で読書を続けた学生も相当数いた。授業内では特にライティングの指導は実施しなかったが、学期の開始時と終了時に学生が書いたエッセイを比較した結果、エッセイの総語量は平均で1.7 倍に増え、流暢さの向上が見られた。また、読語数の多寡により分けられた2 群を比較して、多く読んだ群はそうでない群よりも文の正確さで、若干ではあるが有意な伸びが見られた。実施した期間は12週間と短かったが、英語の「理解可能なインプット」の量を格段に増大させるGradedReadersの多読は、英語力の高くない学生にとって有益であるという傾向が確認された。

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