脳外傷を抱える学生との関わり

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タイトル別名
  • A Case Report of the Student who has Brain Injury
  • ノウ ガイショウ オ カカエル ガクセイ トノ カカワリ

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抄録

私はこの小論で,脳外傷を抱えたある学生とその家族との2年間の関わりを振り返って考えてみたいと思う。 脳外傷とは,交通事故等により頭部に強い衝撃を受けることで脳組織が損傷し,脳の機能が部分的に損なわれた状態を言う。身体機能障害,認知機能障害,行動障害など,障害の内容や程度は様々であるが,なかでも認知機能障害は,外見から窺い知ることが難しいだけに,本人や家族,周囲の者たちに深い困惑をもたらす。私が出会った学生(以後,「彼」と呼ぶ)の場合も,まさにそうであった。 私は,彼や彼の家族の歩みに,ごく僅か,ごく短時間,添っただけなので,知らないことやわからないことのほうが多いが,自分に可能な範囲でその軌跡を描き記すことが,彼らとの「出会い」を経験した者としての責務だと思う。

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