水稲の生育におよぼす光化学オキシダントの影響(1) : オゾン可視症状の生育時期別発現状況

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  • スイトウ ノ セイイク ニ オヨボス コウカガク オキシダント ノ エイキョウ

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昭和47年6月,県内各地で水稲に原因不明の赤枯病類似症状が発生した。この水稲の赤枯病類似症状が光化学オキシダントにより発生したのではないかと考えられた。しかし同症状の発生原因を光化学オキシダントであると断定するには,3つの問題点があった。この3つの問題点のうち,(1)の7~8月に本症状が発生しない原因を「水稲のオゾンに対する感受性が生育の推移とともに変化するため」ではないかと考え,光化学オキシダントの主成分であるオゾンを水稲に人工的に暴露して,水稲の生育の推移とオゾンに対する感受性の関係を明らかにした。その結果,下記の事実が判明した。(1)苗代期では,水稲のオゾンに対する感受性は生育が進につれて高まる。(2)本田期では,田植後活着し分げつを始める頃が最も感受性が高く,分げつ盛期でやや低下し,その後は生育が進につれて感受性は急激に低下し,幼穂形成期以降はほとんど感受性が失われる。

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