下水汚泥の多量連用が土壌および作物に及ぼす影響
書誌事項
- タイトル別名
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- ゲスイ オデイ ノ タリョウ レンヨウ ガ ドジョウ オヨビ サクモツ ニ オ
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説明
下水汚泥(脱水ケーキ)を黒ボク土畑地ほ場に,毎年乾物換算で5t/10a相当投入し,6年間イネ科作物を栽培した。汚泥施用区と無施用区の比較より,土壌および作物に及ぼす多量連用の影響を主に重金属の挙動から検討した。この結果は以下のように要約される。1. 汚泥施用1年目の供試作物の生育量は増加したが,2年目以降の小麦と青刈トウモロコシは連用に伴い次第に減少した。表層土0~15cm深は汚泥の施用により,置換性石灰,置換性苦土,有効態リン酸,硝酸態窒素が顕著に増加し,石灰は下層60cmまで高まった。表層土のpHは7.3以下であったが,石灰飽和度は著しく高まり,作物生育が低下した原因と思われた。2. 汚泥の連用により作物体中のZnは著しく増加し,Cu,Pb,Cdも施用開始2~3年までは微増した。しかし汚泥による重金属積算投入量に比例した増加は認められなかった。3. 土壌中の0.1N塩酸可溶性重金属(PbはpH4.5,1N酢酸アンモニウム可溶性)は連用によりS-Zn,S-Pbが増加し,S-Cuは逆に減少した。表層土のS-Zn,S-Cdは連用3年以降の増加はあまりなかったが,これは0.1 N塩酸抽出時のpHが連用に伴って上昇するためと考えられた。しかし表層土のT-Zn,T-Cu,T-Pb,T-Cdは連用により顕著に増加した。4. 汚泥による重金属投入量と表層土の増加重金属含量の相関が高いのはT-Cu>T-Zn>T-Pb,T-Niで,T-Cdの相関は低かった。T-Mn,T-Feは汚泥と土壌中の重金属含量の比率(汚泥/土壌比)が1以下で相関がなかった。表層土のT-Znは汚泥/土壌比が9と高く,他の重金属の蓄積指標として有効であった。5. 重金属の収支はZn,Cu,Pb,Cdとも土壌中に投入量の約100%が残存しており,作物への吸収割合はほぼ1%以下であった。
収録刊行物
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- 千葉県農業試験場研究報告 = Bulletin of the Chiba-Ken Agricultural Experiment Station
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千葉県農業試験場研究報告 = Bulletin of the Chiba-Ken Agricultural Experiment Station (27), 61-70, 1986-03
千葉 : 千葉県農業試験場
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050001338602498048
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- NII論文ID
- 40002363060
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- NII書誌ID
- AN00142421
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- ISSN
- 05776880
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- NDL書誌ID
- 3097018
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB
- NDL
- CiNii Articles